吉永 亮(飯塚病院東洋医学センター漢方診療科)
Answer
偽アルドステロン症は,甘草を含む漢方薬が原因で発症し,高血圧,低カリウム血症,浮腫が三徴です。甘草の投与量の用量依存的に発症し,2.5g/日以上でリスクが高まります。血圧高値や浮腫の出現がないかを常に確認して,内服開始1カ月後からリスクに応じて1~2カ月に1回の間隔で血液検査を行い,低カリウム血症がないか確認するとよいでしょう。
偽アルドステロン症は,グリチルリチンを主要成分とする甘草(かんぞう)を含む漢方薬により発症し,高血圧,低カリウム血症,浮腫が三徴です。しかし,実際の臨床では3つすべてが揃わないことも多いので,1つでも該当する場合は偽アルドステロン症の可能性を考えます。