Question 45 
漢方治療における附子の具体的な使い方を教えてください (2) ブシ末の具体的な漸増方法

吉永 亮(飯塚病院東洋医学センター漢方診療科)

 

Answer

附子を含む漢方エキス製剤を投与しても,冷えや痛みなどが改善しない,残存する場合は,附子の投与量が足りないと判断します。その場合は,ブシ末などの附子単独で追加できる漢方製剤を,まずは朝1回から投与して漸増します。使い方に慣れてくれば1日3回,常用量を追加して増量することも可能です。

 

今回は附子(ぶし)を含む漢方エキス製剤に,さらにブシ末などを追加する場合の具体的な使い方を解説します。牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)や八味地黄丸(はちみじおうがん),真武湯(しんぶとう)など下記の表で示した附子を含む漢方薬を投与しても,冷えや痛みなどの症状が改善しない,または残存する場合は附子の投与量が足りないと判断します。そのときは附子を増量するため,ブシ末などの附子単独の漢方製剤を追加します。ほとんどの製剤が投与量0.5~1.5g(1~3包)/日までと保険診療で規定されています。 

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