吉永 亮(飯塚病院東洋医学センター漢方診療科)
Answer
半夏瀉心湯はイリノテカンによる遅発性下痢や化学療法に伴う口内炎に対する有用性が報告されています。半夏瀉心湯を下痢に対して用いる場合は化学療法の3日前から内服を開始する,口内炎の治療に用いる場合は口腔粘膜によく浸るようにお湯に溶いたもので2,3度うがいをしてから内服するとより効果的です。
癌の化学療法は副作用が必発で,副作用を軽減するために漢方薬を併用することがあります。今回は,化学療法の支持療法としての半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)の活用について解説します。