大槻 拓矢(川崎市立多摩病院総合診療内科)
一部見切れているが両側手指に対称性に同様の皮疹が見られた。
CASE
患者:56歳,女性。
主訴:夜間の繰り返す発熱と皮疹。
既往歴:特記事項なし。
現病歴:来院1カ月前に手関節と膝関節に発疹と関節痛が出現し,症状改善なく近医皮膚科を受診してステロイド軟膏の処方を受けて経過をみていた。来院2週間前から皮疹改善傾向にあったものの夜間に38~39℃の発熱を繰り返すようになり,内科クリニックを受診しCOVID-19抗原検査,PCR検査を受けて陰性だった。原因精査のため当院紹介となった。受診時の症状として軽度の乾性咳嗽と労作時息切れ,および上腕,大腿の倦怠感を自覚していた。
Q1 手指の所見の原因として最も示唆される病変はいずれか?
(1)手足口病
(2)感染性心内膜炎
(3)悪性リンパ腫
(4)関節リウマチ
(5)皮膚筋炎