石井 大太(浦添総合病院 病院総合内科)
CASE
患者:86歳,女性。
主訴:発熱,疼痛,体動困難。
現病歴:受診当日,夫が車椅子に移乗させようとした際に,足を滑らせて転倒した。夫が抱きかかえ,車椅子に座らせたが,その後より痛みの訴えがあり,発熱も認めたため救急要請した。
既往歴:小脳出血,胃瘻造設後,誤嚥性肺炎,認知症。
常用薬:カルボシステイン,タンニン酸アルブミン。
生活歴:ADL/移動は車椅子を要し,食事や排泄には介助が必要である。住居/自宅で夫と2人暮らし。
バイタルサイン:体温37.3℃,血圧 134/82mmHg,心拍数107回/分,呼吸数 20回/分,SpO2 96%(room air)。
図1 ベッド上での患者の肢位(患者は仰臥位である)
動画1 聴性打診の所見
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Q1 図1および動画1の聴診所見より,この患者の疼痛および体動困難の原因は何か?