第32回 低Na血症の原因が手と口の診察でわかる?!

西口 翔(湘南鎌倉総合病院総合内科)

 

CASE
患者:79歳,男性。
主訴:嘔吐。
現病歴:2~3日前から嘔気があり,朝起床後に嘔吐したため外来受診した。身体診察で図1,2のような所見を認めた。
既往歴:十二指腸潰瘍。
常用薬:なし。
バイタルサイン:体温36.2℃,血圧149/91mmHg,心拍数59回/分,呼吸数20回/分,SpO2 98%。
血液検査所見:WBC 3,600/μL(好中球61.2%),AST 29U/L,ALT 10U/L,LDH 158U/L,BUN 9.9 mg/dL,Cre 0.8mg/dL,Na 120mEq/L,K 4.4mEq/L,Cl 87mEq/L,血糖 82mg/dL,CRP 0.1mg/dL。

 


図1 口腔の身体所見


 

図2 手掌の身体所見

 

Q1 図1,2のような所見であった。この疾患に合致する検査所見として,以下の5つのうち不適切なものはどれか? 

(1)コレステロール低値
(2)コルチゾール低値
(3)末梢血好酸球増多
(4)遊離サイロキシン高値
(5)ACTH(副腎皮質刺激ホルモン)高値

 

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