
漫画『19番目のカルテ』を読んで、“ドクターG度”検定クイズに挑戦!
あなたは初級? 中級? 上級?
※本記事は、漫画『19番目のカルテ―徳重晃の問診』のドラマ化(TBS系日曜劇場)を記念し、2021~2022年に掲載された『総合診療』誌での同作関連の連載より、第5回(2021年8月号、p.1017~1019)を「1カ月間限定」にて復刻するものです。
※特設サイトでは、『19番目のカルテ』を期間限定にて無料でお読みいただけ、そのエピソードに因んだ「“ドクターG度”検定」に挑戦できます。自動採点され、正解とミニ解説に加え、同作の主人公・徳重晃先生からのコメントも! 結果は、ぜひSNSでシェアしてみてください。
【今月の出題・解説】山中克郎(諏訪中央病院 総合診療科)

まずは漫画の試し読みから!
特設サイトから『19 番目のカルテ』第5話「自分だけのワザ」を読もう! 読んだら、以下の「“ドクターG度”検定」に挑戦しましょう!

“ドクターG度”検定に挑戦しよう
Q1 日中の強い眠気が原因となって起こる、最も大きな社会問題は何か?
❶ 失業
❷ 貧困
❸ 学力低下
❹ 交通事故
Q2 日中の強い眠気を起こす下記の疾患について、正しい記述は次のうちどれか?
❶ 高度の痩せがあると肺胞低換気を起こす。
❷ むずむず脚症候群は鉄欠乏により起こることがある。
❸ ナルコレプシーは入眠直後に体が勝手に動いてしまう。
❹ 睡眠時無呼吸症候群は昼間の異常な眠気の原因として多くはない。
Q3 次のうち睡眠時無呼吸症候群のリスクとならないものは何か?
❶ 女性
❷ 肥満
❸ 小顎症
❹ 扁桃腺肥大
Q4 閉塞性睡眠時無呼吸症候群について、正しい記述は次のうちどれか?
❶ 夜間の頭痛を起こす。
❷ 治療抵抗性高血圧を起こす。
❸ 脳卒中や心筋梗塞を起こす危険性は高くならない。
❹ 在宅で測定可能な簡易モニターはポリソムノグラフィーと同程度に正確な診断が可能である。
Q5 閉塞性睡眠時無呼吸症候群の最も有効な治療は次のうちどれか?
❶ 減量
❷ 扁桃腺摘出術
❸ 認知行動療法
❹ 持続陽圧呼吸(CPAP)
深読み解説
本エピソードの患者である長距離トラックドライバーの大府健介さん(45 歳、男性)は、以前から「日常的なだるさ」や「日中の強い眠気」に悩まされています。睡眠時間は7 時間、途中で目が覚めることはないと言います。
日中の過剰な眠気は、誰でも経験したことがあるでしょう。私も学生時代、昼食後の授業中に意識消失を起こしたことは数えきれません。先生の声が子守唄に聞こえ、ハッと目を覚ますと、ノートにはミミズがはったような字とヨダレのあとが…こんな経験をたくさんしました。しかし、日中の強い眠気が毎日続くと、いろいろ困ったことが起こります。
解説 Q1
異常な眠気のために、運転中に寝てしまい交通事故を起こすことがあります。私の患者さんは、「まるでスイッチが入るように突然睡魔に襲われる」と説明してくれました。本エピソードの患者である大府さんも、長距離トラックの運転中に交通事故を起こしかけましたね。
新幹線の運転士が居眠りをしたまま時速270 kmで8 分間走行し、岡山駅の100 m 手前で自動列車制御装置の作動により緊急停車するという事故が2003 年に発生しました。停車後に車掌が揺り起こすまで、運転士は眠り続けていたと言います。「運転手は睡眠時無呼吸症候群であった」とマスコミが報道し、一般の方もこの疾患に大きな関心を持つようになりました。
睡眠時無呼吸症候群以外にも、不眠、ナルコレプシー、睡眠関連低換気障害、むずむず脚症候群、反復性過眠症(Kleine-Levin 症候群)などが、昼間の異常な眠気を起こします1)。
文献
1)Brown J, et al : An approach to excessive daytime sleepiness in adults. BMJ 368 : m1047, 2020. [PMID:32220833]
※Q2以降の解説およびクイズの答えは、『総合診療』電子版ポータルサイトでご参照ください。



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19番目のカルテー徳重晃の問診(ゼノンコミックス)
著:富士屋カツヒト
医療原案:川下剛史
「病理」「産科」「放射線科」…18のスペシャリストが活躍する病院に誕生した19番目の新領域、「患者を診る」という専門医。それが「総合診療医」である。物語の中で見た「なんでも治せる」お医者さんに憧れる、3年目の女性医師・滝野は、細分化された専門領域で、それぞれの専門を極めることを是とする医師のシステムの中で、理想と現実のギャップに悩んでいた。そんな中、滝野の前に総合診療医・徳重が現れる!
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健康診断で悪い判定が出てしまった患者が、不安が募り、徳重に再診察をお願いしようと魚虎病院にやってくるが…。そして、「普通の暮らし」を目指し、懸命に働く女性に襲いかかる疾患の魔の手とは…。