第7回 最善の選択(『19番目のカルテ』第7話より)

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漫画『19番目のカルテ』を読んで、“ドクターG度”検定クイズに挑戦!
あなたは初級? 中級? 上級?

※本記事は、漫画『19番目のカルテ―徳重晃の問診』のドラマ化(TBS系日曜劇場)を記念し、2021~2022年に掲載された『総合診療』誌での同作関連の連載より、第7回(2021年10月号、p.1295~1297)を「1カ月間限定」にて復刻するものです。

※特設サイトでは、『19番目のカルテ』を期間限定にて無料でお読みいただけ、そのエピソードに因んだ「“ドクターG度”検定」に挑戦できます。自動採点され、正解とミニ解説に加え、同作の主人公・徳重晃先生からのコメントも! 結果は、ぜひSNSでシェアしてみてください。

【今月の出題・解説】山中克郎(諏訪中央病院 総合診療科)

まずは漫画の試し読みから!

 特設サイトから『19 番目のカルテ』第7話「最善の選択」を読もう! 読んだら、以下の「“ドクターG度”検定」に挑戦しましょう!

“ドクターG度”検定に挑戦しよう

Q1 細菌による咽頭炎で最も頻度が高く、抗菌薬治療の適応がある菌は?

 淋菌
ジフテリア菌
A群β溶連菌
マイコプラズマ

Q2 下咽頭がんの症状として最も頻度が少ないものは?

 鼻閉感
嚥下障害
嗄声(させい)
首にできるしこり

Q3 神仏にすがり、死をできるだけ遅らせようとするがん患者の心理は、次のどの段階か?

 否認と孤立
怒り
取り引き
抑うつ

Q4 がんを告知する時、次のどの対応が医師としてふさわしい?

 大部屋で大きな声で明瞭に説明する
専門用語を用いて正確に病状説明をする
本人には悪性腫瘍であることは告げず、家族にだけ説明する
す べての情報を知りたいのか、それとも詳しい説明は聞きたくないのかを確認する

Q5 意識がなくなり患者が自分の意思を明確に表せないような状況になった時、どのような方針に基づいて治療を決めるべきか?

 医学的適応
家族の希望
費用対効果
患者が過去に示していた希望

深読み解説

 今回のエピソードに出てくるテレビアナウンサーとして活躍する堀田さんは、1カ月続く喉の痛みを主訴に、総合診療医の徳重先生を受診しました。喉の痛みのために来院する人は非常に多いです。救急室の診察で咽頭痛の患者さんを診察する時は、「見逃すとマズい」〈致死的な咽頭痛疾患:killer sore throat〉から思い浮かべるようにしています。

致死的な咽頭痛疾患:killer sore throat
アナフィラキシー
急性喉頭蓋炎
扁桃周囲膿瘍
咽後膿瘍
Lemierre症候群(頸静脈の化膿性血栓症)
Ludwig's angina(口底蜂窩織炎)

 しかしながら、最も頻度が高い病気は咽頭炎です。皆さんも何度か経験されているのではないでしょうか?

解説 Q1 1)

 咽頭炎のほとんどはウイルスが原因で、抗菌薬は不要です。細菌性咽頭炎は15〜30%(成人では10%程度)が、A群β溶連菌により起こります。合併症(リウマチ熱、扁桃周囲膿瘍)の予防や症状緩和のため、抗菌薬を処方します。Centorスコアを年齢で補正した〈McIsaacによる修正基準〉が2〜3点では溶連菌感染の可能性が高く、溶連菌迅速キットを用いた検査を行い、陽性なら抗菌薬治療を行います。4点以上は検査をすることなく抗菌薬治療を開始します。

McIsaacによる修正基準
38℃以上の発熱:1点
咳がない:1点
圧痛を伴う前頸部リンパ節腫脹:1点
白苔を伴う扁桃炎:1点
15歳未満(45歳以上では1点減点):1点

 咽頭炎は通常、10日ほどで治ってしまいます。堀田さんのように1カ月続く咽頭痛では、虚血性心疾患、亜急性甲状腺炎、がん、逆流性食道炎が鑑別診断となります。
 耳鼻科医へのコンサルトで、堀田さんの喉の痛みの原因は早期の「下咽頭がん」であることがわかりました。咽頭は、鼻の奥から食道の入口までです。上咽頭・中咽頭・下咽頭の3つの部位に分かれます。

A群β溶連菌

【文献】
1)山本舜悟:かぜ診療マニュアル,第3版.pp76-110,日本医事新報社,2019.

Q2以降の解説およびクイズの答えは、『総合診療』電子版ポータルサイトでご参照ください。


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