第11回 “当たり”の医者(『19番目のカルテ』第11話より)

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漫画『19番目のカルテ』を読んで、“ドクターG度”検定クイズに挑戦!
あなたは初級? 中級? 上級?

※本記事は、漫画『19番目のカルテ―徳重晃の問診』のドラマ化(TBS系日曜劇場)を記念し、2021~2022年に掲載された『総合診療』誌での同作関連の連載より、第11回(2022年2月号、p.233~235)を「1カ月間限定」にて復刻するものです。

※特設サイトでは、『19番目のカルテ』を期間限定にて無料でお読みいただけ、そのエピソードに因んだ「“ドクターG度”検定」に挑戦できます。自動採点され、正解とミニ解説に加え、同作の主人公・徳重晃先生からのコメントも! 結果は、ぜひSNSでシェアしてみてください。

【今月の出題・解説】山中克郎(諏訪中央病院 総合診療科)

まずは漫画の試し読みから!

 特設サイトから『19 番目のカルテ』第11話「“当たり”の医者」を読もう! 読んだら、以下の「“ドクターG度”検定」に挑戦しましょう!

“ドクターG度”検定に挑戦しよう

Q1 下肢の虚血を示唆する次の症状/所見のうち、下肢虚血の診断に最も役立つものは?

足の色が蒼白。
 足に外傷がある。
 下肢の毛がない。
 足背動脈と後脛骨動脈を触知しない。

Q2 大動脈解離を示唆する病歴は?

階段を昇ると5分くらい胸が痛くなることが以前からよくあった。
 宴会でビールを飲み過ぎ何度も嘔吐していたら、急に前胸部が痛くなった。
 仕事中に突然、前胸部から背部にかけて痛くなり、しばらくして腰が痛くなった。
 重症肺炎のため2週間の入院治療を終え、久しぶりにトイレに行こうと歩き出したら、突然息苦しくなった。

Q3 大動脈解離を疑いにくい症状は?

左上下肢の片麻痺。
 腰痛とともに腎機能が悪化してきた。
 左右上肢の収縮期血圧に20mmHg以上の差がある。
 1カ月前から上肢のしびれ、微熱、全身倦怠感が続いている。

Q4 最も迅速かつ正確な大動脈解離の診断法は?

MRI検査
 心エコー検査
 造影CT検査
 胸部X線検査

Q5 大動脈解離の好発年齢は50~70歳ですが、20代の若者にも起こることがあります。リスクとなる基礎疾患は?

結核
 Osler病
 気管支喘息
 Marfan症候群

深読み解説

 今回登場する患者は、自宅に帰ろうと居酒屋で立ち上がった時、急に腰(または下肢)の痛みが起こりました。症状が起こった時、何をしていたのかを明白に思い出せる場合は、「突然発症」の病気です。突然発症の疾患は、血管が「破れた/詰まった」、または腸が「破れた/詰まった/ねじれた」という重大な病態を考えなければなりません。
 病気はいつも典型的な症状を起こすわけではありません。患者が非典型的な症状を訴える時、診断は非常に難しくなります。今回の下肢の痛みは、大動脈解離でよくある症状ではありませんが、滝野先生は鋭い観察から“下肢の虚血”を推察しました。

解説 Q1 1)

 下肢の血流が悪くなると、「間欠性跛行」(歩行時に下肢が痛くなり、休息すると痛みが楽になる)が起こります。このような典型的症状は示さないけれど、下肢の血流が低下している末梢動脈疾患の頻度は高いのです。細かな観察による早期発見が重要です。
 足背動脈と後脛骨動脈を触知しないことは、下肢虚血を診断するうえで大切な身体所見です。感度50~73%、特異度91~99%、陽性尤度比(LR:likelihood ratio)9.9です。足の色が蒼白(LR 2.8)、足に外傷がある(LR 7.0)、下肢の毛がない(LR 1.7)より、役立つ所見と言えます

足背動脈と後脛骨動脈を触知しない。

【文献】
1)McGee S : Evidence-Based Physical Diagnosis, 5th ed. pp449-455, Elsevier, Amsterdam, 2022.

Q2以降の解説およびクイズの答えは、『総合診療』電子版ポータルサイトでご参照ください。

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著:富士屋カツヒト
医療原案:川下剛史

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