執筆:伊東 完(連載時:東京医科大学茨城医療センター総合診療科/現在:筑波大学附属病院病院総合内科講師)
監修:岡本 耕(連載時:東京大学医学部附属病院感染症内科/現在:東京科学大学大学院医歯学総合研究科統合臨床感染症学分野准教授)
Keywords:βラクタム系抗菌薬,セフトリアキソン(CTRX),レボフロキサシン(LVFX)
Q. 膨大な抗菌薬のスペクトラムをどう整理して覚えたらいいかわかりません!
A. まずはよく使うβラクタム系だけを完璧にしましょう! ほかの抗菌薬はその後で十分です。

「自科の常識は,他科の非常識」,私が感染症医としてのキャリアをはじめた当初,恩師にこう諭されました。感染症医にとっての常識というと,例えば,黄色ブドウ球菌や大腸菌などのありふれた細菌や,抗菌薬のスペクトラムなどの知識が真っ先に思い浮かんできますが,私が東京大学医学部附属病院感染症内科に入局して最初に与えられたミッションが,まさしくこういった知識を学生さんや研修医の先生方に伝えることでした。幸いにしてレクチャーは好評でしたが,レクチャーを行っている間,彼らはそろって口にしました。「本を通読してはみたけど,最後はどの抗菌薬も同じように見えて使い方がよくわからない」と。