執筆:伊東 完(東京医科大学茨城医療センター総合診療科)
監修:岡本 耕(東京大学医学部附属病院感染症内科)
Keywords:ブドウ球菌(Staphylococcus属),肺炎球菌・レンサ球菌(Streptococcus属),腸球菌(Enterococcus属),大腸菌(Escherichia coli),クレブシエラ(Klebsiella属),緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa),バクテロイデス(Bacteroides属)
Q. 抗菌薬を覚える前に,細菌の種類が多すぎて覚えきれません!
A. 実臨床でよく遭遇するグラム陽性球菌(GPC),グラム陰性桿菌(GNR),嫌気性菌の3グループを覚えればとりあえずは大丈夫です!
抗菌薬の使い方を習得するにあたって,覚えるべき細菌の種類が多すぎるというのもなかなか厄介な問題です。しかし,実臨床で日々遭遇する細菌に限定すれば,必要な知識も決して多くはありません。例えば,髄膜炎菌は非常に有名ですし,感染対策上知っていたほうがよい細菌でもあるのですが,日本では滅多に遭遇しません。そういった細菌よりは,大腸菌やブドウ球菌など,毎日のように遭遇する細菌に集中して知識を整理したほうが効率的かと思います。