第52回 肺炎「なら」血液培養は不要かもしれないが…

執筆:伊東 完(東京医科大学茨城医療センター総合診療科)
監修:岡本 耕(東京医科歯科大学病院 感染症内科・感染制御部)

 

Keywords:血液培養,菌血症,肺炎

 

Q. 肺炎では血液培養検査は必須ですか?  

A. 軽症~中等症患者では必須ではありませんが,時に誤診対策になるため,可能であれば血液培養検査を提出したほうがよいと考えます。

 

肺炎患者ではルーチンで血液培養検査を提出するべきか? それが今回のテーマです。

 

発熱患者に,fever workup(熱源精査)として血液培養検査を施行することが多いかと思います。ここでやってしまいがちな勘違いが「発熱しているから血液培養検査を提出する」という考え方ですが,論理的には「発熱していて,菌血症が鑑別診断に挙がるから,その診断・除外のために血液培養検査を提出する」という考え方が妥当です。つまり,血液培養検査の適応は菌血症が鑑別診断に挙がるときということになります。

 

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