第94回 顆粒球コロニー刺激因子製剤は発熱性好中球減少症に有用か

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執筆:伊東 完(東京医科大学茨城医療センター総合診療科)
監修:岡本 耕(東京科学大学病院 感染症内科・感染制御部)

 

Keywords:白血球増殖因子製剤,顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF),顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF),大動脈炎

 

Q. 発熱性好中球減少症の治療で顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)製剤を使うべきか,教えてください!

A. 明らかな死亡率減少効果が示されていないことを踏まえると,G-CSF製剤の治療的投与は推奨されていません。重症化する可能性が高い場合に考慮することはあります。

 

発熱性好中球減少症は,名前の通り,発熱していることと好中球数が減少していることで定義されます。そうすると,白血球増殖因子製剤を使って好中球数を増やしてしまえば,好中球数の減っていない「ただの発熱」になって解決してしまうのではと,つい考えてしまいそうです。今回は,白血球増殖因子製剤は発熱性好中球減少症のマネジメントに役立つのかをみていきましょう。 

 

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