執筆:伊東 完(東京医科大学茨城医療センター総合診療科)
監修:岡本 耕(東京科学大学病院 感染症内科・感染制御部)
Keywords:脾臓摘出後重症感染症(OPSI),肺炎球菌,大腸菌,インフルエンザ桿菌,髄膜炎菌,セフトリアキソン(CTRX),肺炎球菌ワクチン,Hibワクチン,髄膜炎菌ワクチン
Q. 脾臓摘出後重症感染症に対する抗菌薬の第一選択を教えてください!
A. 肺炎球菌,インフルエンザ桿菌,髄膜炎菌のカバーを考慮し,セフトリアキソンを使用することが多いです。
液性免疫障害の締めくくりとして,脾臓摘出後重症感染症の話題です。日本語では「脾臓摘出後重症感染症」と訳しますが,どちらかといえば英語表記である「overwhelming post-splenectomy infection(OPSI)」のほうが馴染みがあるという読者の方もいらっしゃるかと思います。ここで翻訳者を悩ませがちなのが「overwhelming」という,医療では滅多に使わない言葉の訳出で,「圧倒的」という言葉を用いて「圧倒的脾摘後感染症」と訳されているのを見かけたこともあります注1。さまざまな訳語がある関係上,日本語で呼ぶよりはOPSIと呼んでしまったほうがわかりやすいかもしれません。この記事でもOPSIと記載することにします。