執筆:伊東 完(東京医科大学茨城医療センター総合診療科)
監修:岡本 耕(東京科学大学病院 感染症内科・感染制御部)
Keywords:細胞性免疫障害,ステロイド,免疫抑制薬,造血器腫瘍,化学療法,ヒト免疫不全ウイルス(HIV),後天性免疫不全症候群(AIDS),移植,ニューモシスチス肺炎
Q. どんなときに細胞性免疫障害が生じるのか教えてください!
A. ざっくりと,(1)ステロイドなどの免疫抑制薬,(2)造血器腫瘍や一部の化学療法,(3)ヒト免疫不全ウイルス(HIV)/後天性免疫不全症候群(AIDS),(4)移植患者あたりを覚えておくとよいでしょう。
免疫不全のうち,ここまで発熱性好中球減少症と液性免疫障害を解説してきました。両者とも,敗血症などの重症感染症を生じたときの経過が急速で,致死率も高いという難しさがありますが,それでも注意すべきポイントがある程度明確なので,一度知識をインプットしてしまえば,感染症を専門としない医師であってもある程度のところまでは対応できるのではと思います。その一方で,細胞性免疫障害を背景とする感染症は複雑です。なぜかというと,鑑別診断が発熱性好中球減少症や液性免疫障害と比べて,はるかに多くなる傾向があるからです。じっくりと取り組むことをお勧めしたいところです。