執筆:谷口 智宏(県立広島病院 総合診療科・感染症科部長)
執筆協力:米本 仁史(大和高田市立病院 感染症内科医長)
症例
患者 40代男性
主訴 咽頭痛
現病歴 来院1カ月前より37.5℃の寒気を伴わない発熱あり。右前頚部に軽度の圧痛を伴う腫瘤も自覚したため、2週間前にクリニックを受診した。右前頚部のリンパ節腫脹を認め、採血ではCRP 1.0 mg/dL、胸部X線で異常陰影なし。上気道炎としてアセトアミノフェンが処方された。しかし軽い咽頭痛も出現し、鏡で見ると右扁桃の腫大と白色滲出物が付着していた。クリニックを再診し、精査のため当院外来に紹介された。呼吸器、消化器、尿路、筋骨格系の症状なし。