執筆:谷口 智宏(県立広島病院 総合診療科・感染症科部長)
執筆協力:米本 仁史(大和高田市立病院 感染症内科部長)
症例
患者 20代男性。ADLは自立
主訴 発熱、腰痛
現病歴 来院4日前の仕事帰りにさむけを感じたが、職場のエアコンのせいだと思った。翌日には悪寒とともに38.7℃の発熱と頭痛が生じた。近医を受診し、SARS-CoV-2の唾液PCRを提出したが陰性で、解熱鎮痛薬を処方された。その後も発熱は続き、食後の嘔吐も伴うようになった。近医を再診し、SARS-CoV-2の鼻咽頭抗原は陰性で、唾液PCRも再提出したが陰性。血液検査ではWBC 9,000 /μL、CRP 2 mg/dLで、セフジトレン内服が処方された。症状は改善せず、持病の腰痛が悪化して臥位で眠れなくなり、入浴できずにアトピー性皮膚炎は全体的に悪化、特に後頭部は顕著に増悪した。原因不明の発熱性疾患として、当科の外来を紹介受診した。他の呼吸器(咳、痰)、消化器(腹痛、下痢)、尿路系の症状なし。