【ケース概要】
1例目:訪問診療で診ている90代の高齢者。
発熱とSpO2の低下があり肺炎が疑われ,救急搬送すべきと考えられたが,普段から「これ以上生きたくないから何かあっても搬送しないでほしい」と話しており,搬送は拒否された。在宅での治療についても消極的。どうアプローチしたらよい?
2例目:訪問診療で診ている50代の末期腎不全患者。
透析が必要だが腎臓内科の受診は拒否され,「家族には言わないでほしい」という希望から,家族の協力を得ることも難しい。どうアプローチしたらよい?
【このカンファで語られている5点ポイント】
①病院にルールがあるように,それぞれの家に患者・家族のルールがある
②“みなし末期”という共同幻想の危うさ。対応策は“誰の目から見ても納得できるか?”
③「死んでもいいから入院したくない」に込められた思いとは?
④「家族には言わないでほしい」・・・本当に言わなくて大丈夫?
⑤拒否の理由を紐解いてみる。ライフヒストリーを一緒に振り返ってみよう
【出演】
藤沼 康樹(生協浮間診療所 / 医療福祉生協連家庭医療学開発センター:CFMD)
金子 惇(横浜市立大学大学院 データサイエンス研究科 ヘルスデータサイエンス専攻)
綿貫 聡(東京都立多摩総合医療センター 救急・総合診療科)
八百 壮大(JCHO横浜保土ケ谷中央病院 総合診療科)