青島 周一(医療法人社団徳仁会中野病院薬剤部)
難治性の尋常性痤瘡(ニキビ)に対して抗菌薬が投与されることも少なくありません。しかし,長期にわたる抗菌薬の使用は薬剤耐性の発現リスクを高めるなど,その潜在的な有害事象が懸念されます。一方,利尿薬のスピロノラクトンは抗アンドロゲン作用を併せもつことから,尋常性痤瘡の治療に保険適用外で用いられることもあります。そのようななか,尋常性痤瘡に対するスピロノラクトンの有効性を検証したSAFA試験1)の結果が2023年5月に報告されました。
背景エビデンス―尋常性痤瘡治療に対するスピロノラクトンの有効性
図1 痤瘡治療に対するスピロノラクトンの有効性