青島 周一(医療法人社団徳仁会中野病院薬剤部)
スタチンは,心血管予後の改善に関するエビデンスが豊富な薬剤であり,脂質異常症に対する標準治療薬の地位を確立しています。一方で,副作用の発現や臨床検査値の異常などによって,スタチンの継続が困難となるスタチン不耐(statin-intolerant)も珍しくありません。そのようななかで報告されたCLEAR Outcomes試験では,スタチン不耐に対する新たな治療選択肢として,ベムペド酸(bempedoic acid:本邦未承認)の有効性が示されました1)。
背景エビデンス―スタチン不耐の有病割合と危険因子
図1 スタチン不耐の有病割合と危険因子