青島 周一(医療法人社団徳仁会中野病院薬剤部)
抗精神病薬は,薬物有害事象のリスクが大きいだけでなく,長期投与における臨床的ベネフィットについては,質の高いエビデンスがかぎられていました。そのようななか,抗精神病薬の段階的な減量に対する有効性や安全性を検討したRADAR試験1)の結果が報告されました。同試験では,抗精神病薬の段階的な減量により,社会機能の改善を認めなかった一方で,重篤な増悪のリスクが増加しました。
背景エビデンス-統合失調症に対する抗精神病薬の減処方
図1 統合失調症に対する抗精神病薬の減処方と症状の再発リスク