青島 周一(医療法人社団徳仁会中野病院薬剤部)
日本で最も有名な運動プログラムの1つに,ラジオ体操を挙げることができます。その歴史は古く,旧逓信省簡易保険局によるラジオ体操第一の制定は1928年です。そのため,ラジオ体操は多くの高齢者にとって馴染みのある運動プログラムだと言えるでしょう。そのようななか,フレイルを有する高齢者を対象に,ラジオ体操の効果を検証したランダム化比較試験の結果1)が報告されました。しかしながら,ラジオ体操を自宅で行っても,生活の質(QOL)は改善しませんでした。
背景エビデンス-フレイルに対する効果的な介入とは?
図1 フレイルを有する高齢者に対するラジオ体操の適用可能性