文責:杉原 伸明(北海道GIMカンファレンス世話人代表/北海道家庭医療学センター、帯広協会病院 総合診療科)
去る2025年5月17日(土)、「第39回北海道GIMカンファレンス」が、かでる2・7(札幌市)とオンラインのハイブリッド形式で開催された。本編に先立って現地会場では病歴聴取・身体診察の「学生勉強会」も実施し、十分に場が温まったところで現地20人・オンライン約70人がカンファレンスに参加した。医学生や若手医師たちが、診断に至る思考のプロセスを共有し、臨床推論の腕を磨くこの場は、今回もまた参加者の熱気に包まれた。
カンファレンスでは、日常診療に潜む診断の落とし穴や、複雑な情報から本質を見抜くためのヒントが詰まった2症例が提示され、会場・オンライン双方で活発な議論が交わされた。本稿では、「Case 1」における会場でのディスカッションの様子をお届けする。