第3回 人生のアリーナの選択 
矢野(五味) 晴美(国際医療福祉大学医学部医学教育統括センター/国際医療福祉大学成田病院感染症科)

本連載では2012年1月から2014年4月にかけて医学書院の電子ジャーナルサイト「MedicalFinder」に掲載されたエッセイ『内科医の道』を復刻掲載します。さまざま困難を乗り越えて道を切り拓いてきた先達たちが贈る熱いメッセージは,時を経てもその価値は変わりません。内科医人生の道しるべとなる珠玉のエッセイを堪能ください(注:断り書きがない場合,執筆内容,所属などは初出時のものです

矢野(五味) 晴美(執筆時:自治医科大学感染症科) 
初出日:2012/01/06

 

医学部を卒業する学生に平成生まれの方が出てくる時代になった。日本はバブル経済が崩壊し,1990年代後半から経済が低迷する時期が20年以上にわたり持続している。そのような国内事情はあるが,世界は大きく進化し,中国・インドへのパワーシフトが起こり,デジタル時代の最盛期ともいえる。生まれた時から携帯電話とインターネットが存在し,触れるもののほとんどがデジタルメディア,あるいはインターネット経由という世代が増えている。それと並行して,だれもが世界中に一瞬の間に移動できる時代となり,常にグローバルな視点が不可欠となっている。またビジネス,教育,医療など多くの領域で国境自体を意識する必要もないボーダーレス時代となり,世界がますます小さくなっている。

 

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