本連載では2012年1月から2014年4月にかけて医学書院の電子ジャーナルサイト「MedicalFinder」に掲載されたエッセイ『内科医の道』を復刻掲載します。さまざま困難を乗り越えて道を切り拓いてきた先達たちが贈る熱いメッセージは,時を経てもその価値は変わりません。内科医人生の道しるべとなる珠玉のエッセイを堪能ください(注:断り書きがない場合,執筆内容,所属などは初出時のものです)
村川 裕二(執筆時:帝京大学溝口病院第四内科)
初出日:2012/01/06
なぜこんな仕事を引き受けたのだろうと後悔することがある。
この原稿のことではない。
つまらない洋書の翻訳で呻吟しているときが,それだ。
初夏のある日,編集部のスタッフが「向こうではかなり評判で」と1冊の洋書を持ってくる。新鮮な感じのする魅力的な本だ。チョコチョコッと短時間で仕上げられそうな気がする。