本連載では2012年1月から2014年4月にかけて医学書院の電子ジャーナルサイト「MedicalFinder」に掲載されたエッセイ『内科医の道』を復刻掲載します。さまざま困難を乗り越えて道を切り拓いてきた先達たちが贈る熱いメッセージは,時を経てもその価値は変わりません。内科医人生の道しるべとなる珠玉のエッセイを堪能ください(注:断り書きがない場合,執筆内容,所属などは初出時のものです)
大野 博司(執筆時:洛和会音羽病院ICU/CCU)
初出日:2012/06/08
内科医の道につながるかどうかわかりませんが,ここでは自分自身が経験したり,見聞きしてきた病院内での失敗ケースをもとに,どのようにしたらレジデント(ジュニア・シニア含む)が病院内で快適に過ごしていけるかを考えてみます。
はじめに
私の勤務する洛和会音羽病院では,ジュニア・シニアレジデントなしには現場がまわりません。ジュニア・シニアレジデントともに仕事のうえで重要な戦力なのです。
第一線に立つレジデントのみなさんが指導医コンサルト,病棟業務,そして研修教育のあらゆる面でつまずかないようにするためには,コミュニケーションを円滑にする必要があります。
ここで私の言う,〝円滑なコミュニケーション〞とは,言い換えれば〝病院内をサバイブするための必須道具〞のことです。
本稿はそんなレジデントへの,(知らないうちに指導医の立場になってしまった一医師がお届けする)レジデントサバイバルガイドです。