本連載では2012年1月から2014年4月にかけて医学書院の電子ジャーナルサイト「MedicalFinder」に掲載されたエッセイ『内科医の道』を復刻掲載します。さまざま困難を乗り越えて道を切り拓いてきた先達たちが贈る熱いメッセージは,時を経てもその価値は変わりません。内科医人生の道しるべとなる珠玉のエッセイを堪能ください(注:断り書きがない場合,執筆内容,所属などは初出時のものです)
上月 正博(執筆時:東北大学大学院医学系研究科内部障害学)
初出日:2012/07/13
私は市中病院・大学病院・海外で内科医として14年臨床や研究を行ってきた総合内科専門医で,その後リハビリテーション(リハ)科に転向して18年になる大学病院勤務のリハ専門医です。内科で得た「頭のてっぺんからつま先まで」全身を診察できる能力,問診から疾患を推測し,検査により疾患を確定し,一番適切と思われる治療法を論理的に選び出して,患者さんの病状を回復させる内科医の知識や思考経路は,リハの現場においてもおおいに役立ちます。内科医の役割はとても魅力的で,私はリハ科外来に加えて,今でも内科外来も続けています。