本連載では2012年1月から2014年4月にかけて医学書院の電子ジャーナルサイト「MedicalFinder」に掲載されたエッセイ『内科医の道』を復刻掲載します。さまざま困難を乗り越えて道を切り拓いてきた先達たちが贈る熱いメッセージは,時を経てもその価値は変わりません。内科医人生の道しるべとなる珠玉のエッセイを堪能ください(注:断り書きがない場合,執筆内容,所属などは初出時のものです)
三潴 忠道〔執筆時:福島県立医科大学会津医療センター準備室(東洋医学)〕
初出日:2012/09/14
私は高校時代から陸上部に所属し,大学入学後も記録を伸ばすためなら命を縮めてもよいと思っていました。ただし東医体(東日本医科学生総合体育大会)ではともかく,全国的にはそれほど強かったわけではなく,インカレや,まして日本選手権などに縁があるほどではありませんでした。
専門種目は800mで,1600mリレーもこなせる400mも走っていましたが,絶対的なスピードはなかったので,前半は引っ張られるように先頭集団について行き,早めのラストスパートで最後まで走りきる,そんなレース運びをしていました。