第61回 エビデンスを使う医療と創る医学 
横手 幸太郎(千葉大学学長)

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本連載では2012年1月から2014年4月にかけて医学書院の電子ジャーナルサイト「MedicalFinder」に掲載されたエッセイ『内科医の道』を復刻掲載します。さまざま困難を乗り越えて道を切り拓いてきた先達たちが贈る熱いメッセージは,時を経てもその価値は変わりません。内科医人生の道しるべとなる珠玉のエッセイを堪能ください(注:断り書きがない場合,執筆内容,所属などは初出時のものです

横手 幸太郎(執筆時:千葉大学大学院医学研究院細胞治療内科学教授) 
初出日:2013/01/11

 

絶世の美女と謳われるクレオパトラは,身長152cm,体重68kgだったという記録があるそうだ。BMI(body mass index)は29を超え,日本人に当てはめれば立派な肥満である。今でこそ,特にわが国では「細い女性」が魅力的と認識されがちだが,昔の美人は楊貴妃にしても小野小町にしても大分ぽっちゃり系だったらしい。長い間,人類の歴史は飢餓との戦いであったため,多くの食べ物にありつける人,その近くにいる人,そして食べたものを身体に蓄える能力の高い人が生き残ってきたし,人々の羨望の対象であったと想像することができる。つまり,ものの見かた考えかたは,場所や時代によって変化していくのである。

 

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