第69回 現場から研究へ,そして再び現場からの統合医療に向けて 
鈴木 洋通(たむら記念病院院長)

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本連載では2012年1月から2014年4月にかけて医学書院の電子ジャーナルサイト「MedicalFinder」に掲載されたエッセイ『内科医の道』を復刻掲載します。さまざま困難を乗り越えて道を切り拓いてきた先達たちが贈る熱いメッセージは,時を経てもその価値は変わりません。内科医人生の道しるべとなる珠玉のエッセイを堪能ください(注:断り書きがない場合,執筆内容,所属などは初出時のものです

鈴木 洋通(執筆時:埼玉医科大学腎臓内科) 
初出日:2013/04/05

 

医師として大学を卒業後に過ごしてきた日々を振り返って何かを書くというのは,一見簡単なようではあるが,ついなんとなく構えてしまっている自分がいる。同じように大学を卒業しても40年近くが経つと100人それぞれ生きてきた道が異なっており,その人らしく生きてきたことについ納得をしてしまう。医師という職業はいわゆる自由裁量が比較的大きいことから,一般の人々からみると自由人ということになる。昨今研修医という言葉が世間でも使われ浸透してきている。この言葉は米国のレジデントという言葉に対応する意味合いで使われている。すなわち医学部を卒業すると“住込み”修業を必要とされ,その後専門性を求めて専門医の修業が行われる。昨今ではこれに加えて,地域で役立つ医師が必要というお題目のもと,総合医なる言葉が使われている。  

 

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