第75回 国際学会の勧め 
平野 照之(杏林大学医学部脳卒中医学)

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本連載では2012年1月から2014年4月にかけて医学書院の電子ジャーナルサイト「MedicalFinder」に掲載されたエッセイ『内科医の道』を復刻掲載します。さまざま困難を乗り越えて道を切り拓いてきた先達たちが贈る熱いメッセージは,時を経てもその価値は変わりません。内科医人生の道しるべとなる珠玉のエッセイを堪能ください(注:断り書きがない場合,執筆内容,所属などは初出時のものです

平野 照之(執筆時:大分大学医学部神経内科学講座) 
初出日:2013/05/17

 

あれは2008年9月28日のことでした。4.5時間以内のアルテプラーゼ静注療法(血栓溶解療法)を検討した欧州でのECASS(European Cooperative Acute Stroke Study)3の最終成績が発表されました。会場となったウィーン・メッセでは,万雷の拍手が5分以上鳴り止まず,鳥肌が立ったことを覚えています。1995年に脳梗塞急性期治療の窓が開かれて以降,数々の研究者が挑戦しては破れてきた3時間の壁を,初めて超えることができた歴史的瞬間でした。国を越え,地域を越え,皆が賞賛の声を上げていました。Wernar Hacke先生の誇らしげな顔は,今も眼に焼き付いています。 

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