本連載では2012年1月から2014年4月にかけて医学書院の電子ジャーナルサイト「MedicalFinder」に掲載されたエッセイ『内科医の道』を復刻掲載します。 さまざま困難を乗り越えて道を切り拓いてきた先達たちが贈る熱いメッセージは,時を経てもその価値は変わりません。内科医人生の道しるべとなる珠玉のエッセイを堪能ください(注:断り書きがない場合,執筆内容,所属などは初出時のものです)
神谷 亨(執筆時:洛和会音羽病院)
初出日:2013/06/07
知識や技術がどれだけ優れていても,ものの考え方が間違った方向を向いていたら,結果も間違ったものになってしまうことがある。医師の教育のなかにも人格の側面を重視する必要があると考える所以である。残念ながら,人の成長はあらゆる点において一歩一歩しか進まない。かく言う私も人格の面では至らない点があまた存在し,日々一進一退を繰り返している。しかし,人格面においても成長しなければ,という意識がある分だけ,意識のない場合と比べれば多少ましなのだと思いたい。