本連載では2012年1月から2014年4月にかけて医学書院の電子ジャーナルサイト「MedicalFinder」に掲載されたエッセイ『内科医の道』を復刻掲載します。 さまざまな困難を乗り越えて道を切り拓いてきた先達たちが贈る熱いメッセージは,時を経てもその価値は変わりません。内科医人生の道しるべとなる珠玉のエッセイを堪能ください(注:断り書きがない場合,執筆内容,所属などは初出時のものです)
北川 泉(執筆時:湘南鎌倉総合病院総合内科)
初出日:2014/04/11
私は,574床の救急を主体とした第一線の臨床研修病院に勤務する一内科医であり,研修医の先生と接する機会は,比較的多い立ち場で働いています。内科医の道というテーマを医学書院の編集担当の方からいただき,一度はお受けしたもののあまりの崇高さに依頼原稿をカバンに入れたままずっと持ち歩いていました。編集担当の方は返事をしない私が書くことを忘れかけたときに,やさしく連絡を繰り返してくれました。「私よりもっと適切な方がいるのではないか」と書かない理由を考えるのではなく,「そうだ今こそ書こう」と,ようやく筆をとりました。
私自身が研修医の先生や同僚,そして患者さんから教えてもらったことで,大事だと思ったことをお伝えできたらと思います。