第99回 軽快なフットワークこそスーパードクターへの道 
長田 薫(武蔵野中央病院内科)

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本連載では2012年1月から2014年4月にかけて医学書院の電子ジャーナルサイト「MedicalFinder」に掲載されたエッセイ『内科医の道』を復刻掲載します。 さまざまな困難を乗り越えて道を切り拓いてきた先達たちが贈る熱いメッセージは,時を経てもその価値は変わりません。内科医人生の道しるべとなる珠玉のエッセイを堪能ください(注:断り書きがない場合,執筆内容,所属などは初出時のものです

長田 薫(執筆時:武蔵野赤十字病院総合診療科)
初出日:2013/10/18

 

「近年の科学の進歩により医学・医療の分野の進歩も目覚ましく,それに伴い医療は高度に専門化・細分化された。その結果,臓器を診て患者を診ない医師が増え,問題である」との指摘はよく聞く。その反省か反動か,ここ最近では「全人的医療」なる言葉が語られ,患者さん全体を診る科として,総合診療科の必要性が強調されている。

 

ロシアの文豪ドストエーフスキーが1879年に書いた『カラマーゾフの兄弟』には次のような文章が出てくる。 

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