第5回 炎症所見のない盗汗―総論

長野 広之(京都大学大学院医学研究科医療経済学分野 / よしき往診クリニック)

 

前回までは「下垂手」というキーフレーズについて扱いました。橈骨神経麻痺と脳梗塞が代表的な鑑別でしたね。今回からは「炎症所見のない盗汗」です。本連載で扱うキーフレーズとは「診断に特異的で医学言語化されたプロブレム」を指しますが,「炎症所見のない」というキーワードを「盗汗」に足すことでプロブレムを特異的にしています。では,まず総論からみていきましょう。

 

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