第8回 ヒスタミン魚中毒(HFP)
上條 吉人(埼玉医科大学教授臨床中毒学講座 / 同大学病院臨床中毒センター長)

頻度:★★☆☆☆(?) 危険度:★☆☆☆☆
*:本中毒は軽症では受診されず,受診しても食物アレルギーと誤診されることもあるので実際より過小評価されている可能性がある。そこで頻度に(?)を付した。

 

■ 初期対応 


Q1:特徴的な症状は?

A1:経口摂取後10分~1時間で,悪心・嘔吐,下痢,心窩部痛,腹痛,皮膚の紅潮・発赤・紅斑・発疹・蕁麻疹などが生じます。 

 

解説:症状の発現は早く,経口摂取後10分~1時間で,悪心・嘔吐,下痢,心窩部痛,腹痛,嚥下困難,頭痛,発汗,皮膚の紅潮・発赤・紅斑・発疹・蕁麻疹などが生じます。たいていは数時間~24時間持続します。重症では,気管支攣縮,喘鳴,上室性不整脈,血圧低下が生じることもあります。もともと喘息などの呼吸器疾患や循環器疾患のある患者は重症になる傾向があります。

 

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