頻度:★★★☆☆ 危険度:★☆☆☆☆
(撮影者および撮影場所:日本蛇族学術研究所)
■ 初期対応
Q1:特徴的な症状は?
A1:咬傷後30分前後で腫脹が始まり,約1日かけて上肢では咬まれた手指や手から,下肢では足趾や足から,徐々に体幹方向に拡大します。
解説:咬傷後に直ちに局所の激しい疼痛が生じます。咬傷後30分前後で腫脹が始まり,約1日かけて上肢では咬まれた手指や手から前腕,さらに上腕へと,下肢では足趾や足から下腿,さらに大腿へと徐々に体幹方向に拡大します(図1)。腫脹が著しくなってコンパートメント症候群,咬傷部の壊死や筋肉壊死,内側直筋を主とする外眼筋麻痺による複視,眼瞼下垂が生じることもあります。重症では,溶血,ヘモグロビン尿,ミオグロビン尿,急性腎不全が生じます。