第17回 ハブ 
上條 吉人(埼玉医科大学教授臨床中毒学講座 / 同大学病院臨床中毒センター長)


頻度:★★☆☆☆ 危険度:★☆☆☆☆
(撮影者および撮影場所:日本蛇族学術研究所)

 

■ 初期対応 


Q1:特徴的な症状は?
A1:咬傷後直ちに疼痛が生じます。30分前後で腫脹が始まり,次第に体幹方向に拡大します。

 

解説:咬傷後に直ちに電撃性の疼痛が生じ,その後も灼熱感を伴う疼痛が持続します。咬傷後30分前後で腫脹が始まり,次第に体幹方向に拡大します。腫脹が著しくなるとコンパートメント症候群が生じることがあります。また,視力低下,外眼筋麻痺による複視,眼瞼下垂が生じることもあります。重症例では,悪心・嘔吐,昏睡,チアノーゼ,血圧低下,乏尿,急性腎障害,急性腎不全が生じます1)。  

 

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