第24回 アカエイ 
上條 吉人(埼玉医科大学教授臨床中毒学講座 / 同大学病院臨床中毒センター長)

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頻度:★☆☆☆☆ 危険度:★★☆☆☆

 

■ 初期対応 


Q1:特徴的な症状は?
A1:局所症状としては,刺された直後からの強い痛み,発赤,腫脹,紅斑,壊死などが,全身症状としては,悪心・嘔吐,不穏・興奮,痙攣発作,筋力低下,呼吸筋麻痺,徐脈,血圧低下などが生じます。

 

解説:局所症状としては,刺された直後からの強い痛み,発赤,腫脹,紅斑,斑状出血,浮腫,水疱形成,蕁麻疹,掻痒感,壊死,しびれ感,異常感覚,関節痛などが生じます。二次的に細菌感染が生じることもあります。全身症状としては,悪心・嘔吐,下痢,悪寒,発熱,頭痛,めまい,倦怠感,不穏・興奮,痙攣発作,筋痙攣,振戦,筋力低下,四肢麻痺,呼吸困難,呼吸筋麻痺,肺水腫,胸痛,徐脈,血圧低下,失神,急性循環不全,心室性不整脈などが生じます。毒棘が胸腔を貫通して心筋に達し,心筋壊死から心破裂により死亡したとする症例報告もあります。 

 

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