第43回 チョウセンアサガオの仲間 
上條 吉人(埼玉医科大学特任教授・臨床中毒学講座 / 同大学病院臨床中毒センター長)

ブックマーク登録


頻度:★☆☆☆☆ 危険度:★★☆☆☆

 

■ 初期対応 


Q1:特徴的な症状は? 
A1:経口摂取後30分~2時間で,口渇,皮膚の紅潮,散瞳,洞性頻脈,排尿障害などの末梢性抗コリン症状,およびせん妄,錯乱,不穏・興奮,痙攣発作,昏睡などの中枢神経症状が生じます。 

 

解説:経口摂取後30分~2時間で,口渇,皮膚の乾燥,皮膚の紅潮,散瞳,かすみ目,手足の痙攣,洞性頻脈,腸蠕動運動の低下,便秘,イレウス,排尿障害,尿閉,高体温などの末梢性抗コリン症状,およびイライラ,不安,せん妄,幻視,幻覚・妄想状態,滅裂言語,錯乱,不穏・興奮,痙攣発作,運動失調,傾眠,昏睡などの中枢神経症状が生じ,24~48時間持続します。ただし,ハーブティーとして煎じて経口摂取した後5~10分で中毒症状が生じたとする報告や,症状の消失まで2週間も要したとする報告もあります1)。たいてい,予後は良好ですが,死亡例の報告もあります2)

続きを読むには
無料の会員登録 が必要です。

こちらの記事の内容はお役に立ちましたか?