第45回 カエンタケ
上條 吉人(埼玉医科大学特任教授・臨床中毒学講座 / 同大学病院臨床中毒センター長)

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頻度:★☆☆☆☆ 危険度:★★★☆☆
(撮影者:小川拓也氏,撮影場所:東京都檜原村月夜見山)

 

■ 初期対応 


Q1:特徴的な症状は? 
A1:嘔吐・下痢・腹痛などの消化器症状,白血球および血小板減少症,手掌・足底・顔面の皮膚剥離,脱毛症,小脳萎縮などが生じます。 

 

解説:摂取後数時間~数日で,発熱,悪寒,全身倦怠感,頭痛,咽頭痛,口喝感・嘔吐・下痢・腹痛などの消化器症状が生じ,その後に脱水症,血圧低下,乏尿,知覚の変化,意識障害が続きます。さらに,白血球および血小板減少症,汎血球減少症,血球貪食症,手掌・足底・顔面の皮膚剥離(desquamation),脱毛症,小脳萎縮による言語や随意運動の障害,肝機能障害,肝壊死,腎機能障害,急性腎不全,播種性血管内凝固症候群(disseminated intravascular coagulation:DIC),多臓器不全,肺炎,敗血症が生じます。致死率は高く,主な死因は多臓器不全や敗血症です。

ところで,カエンタケに触れただけでも危険だという情報がありますが,文献検索ではカエンタケの接触による皮膚炎の報告はみつかりませんでした。

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