R. E.
大阪医科薬科大学医学部 3年生
エッフェル塔を一つの“生きた身体”として捉え、その構造と機能の調和を鉛筆で描いた。堅牢な骨組みは解剖学で学ぶ骨格や支持組織を、精緻に張り巡らされた鉄の網目は血管や神経のネットワークを想起させる。巨大な構造物でありながら、風や重力に応じて力を分散し均衡を保つ姿は、生体が恒常性を維持し続ける生理学的営みに通じる。また、わずかな歪みや破綻が全体の安定を揺るがす様は、臨床で向き合う病態そのものでもある。陰影を何層も重ねながら全体像を組み立てていく過程は、症状や検査所見を統合し診断へと至る思考と重なった。都市を静かに支え続ける塔に、知識と技術を積み重ねながら人を支える医師としての未来像を重ねている。
