第18回 キノロン系は第四世代セフェム系の貴重な代役だ!

執筆:伊東 完(東京医科大学茨城医療センター総合診療科)
監修:岡本 耕(東京大学医学部附属病院感染症内科)

 

Keywords:シプロフロキサシン(CPFX),レボフロキサシン(LVFX),大腸菌(Escherichia coli),緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa



Q. レボフロキサシンのスペクトラムを教えてください! 

A. セフェピム(CFPM)のスペクトラム(S&S+HMPEK+SPACE)とほぼ同じです。加えて,レジオネラやマイコプラズマなどの特殊な細菌にも対応しています。ただし,レンサ球菌や大腸菌の耐性には注意する必要があります。

 

前回は第三世代セフェム系の代役になりうる経口抗菌薬としてST合剤を紹介しましたが,今回は第四世代セフェム系の代役になりうる経口抗菌薬を紹介していきます。ST合剤はS&S+HMPEKをカバーするのですが,SPACEへのカバーが不十分という問題がありました。しかし,稀にこういった細菌,特に緑膿菌による感染症に対して経口抗菌薬で治療せざるを得ない状況が生じうるわけで,そういった場合に今回紹介するキノロン系が役に立ちます。

 

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