第112回 深在性カンジダ症はいつ警戒するべきか

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執筆:伊東 完(東京医科大学茨城医療センター総合診療科)
監修:岡本 耕(東京科学大学病院 感染症内科・感染制御部)

 

Keywords:深在性カンジダ症,Candida albicans,カテーテル関連血流感染症,腹腔内感染症,眼内炎,発熱性好中球減少症,細胞性免疫障害,β-Dグルカン,キャンディン系

 

Q. フルコナゾール(FLCZ)がカンジダ血症に対する経験的治療の第一選択薬でない理由を教えてください!

A. Candida albicans以外のカンジダのなかにはフルコナゾールに耐性を示すものがいるからです。したがって,経験的治療では第一選択薬になりません。ただ,感染臓器や菌名が判明した後に使うことは多いです。

 

今回はカンジダ感染症を掘り下げます。第73回でカンジダバンドルを解説しましたが,その内容も踏まえつつ,腹腔内カンジダ症やβ-Dグルカンの役割にも触れるつもりです。ただ,カンジダ皮膚炎や鵞口瘡などの表在性カンジダ症を扱わない点はご了承ください。あくまで深在性カンジダ症を扱うことにします。

 

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