ケース05(解説編)血液培養を採取すべき渡航者感染症

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執筆谷口 智宏(県立広島病院 総合診療科・感染症科部長) 
執筆協力米本 仁史(大和高田市立病院 感染症内科医長) 

(症例編はこちら

解説:腸チフスとパラチフス

歴史

チフス性サルモネラ(Typhoidal Salmonella)による非特異的な発熱性疾患を“Enteric fever”と呼ぶ1)。チフス菌(Salmonella Typhi)によるものを腸チフス(Typhoid fever)、パラチフス菌(Salmonella Paratyphi)によるものをパラチフス(Paratyphoid fever)と呼ぶが、症状だけでは両者を区別できない。腸チフスとパラチフスをまとめて“チフス”と呼びたいところだが、チフスというと歴史的に“発疹チフス”を指してしまう。Enteric feverの和訳は“腸熱”だが、臨床ではなじみが薄く、ここではEnteric feverで統一する。

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