ケース06(解説編)尿グラム染色で抗菌薬を決める感染症

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執筆谷口 智宏(県立広島病院 総合診療科・感染症科部長) 
執筆協力米本 仁史(大和高田市立病院 感染症内科部長) 

(症例編はこちら

解説:急性細菌性前立腺炎

歴史

“前立腺炎”という用語は、男性の下部尿路生殖器および会陰部に関連する多様な訴えをまとめた表現として用いられてきた1)。現代の臨床では、前立腺炎は下記の4つに分類され、今回は特に内科で扱う急性細菌性前立腺炎を詳細に解説し、その他の前立腺炎は泌尿器科領域なので簡単に述べるにとどめる1,2)。前立腺炎に近い疾患として、前立腺膿瘍、精巣上体炎、精嚢炎、精巣炎、尿道炎、さらに肉芽腫性前立腺炎という稀な病態まであり、前立腺膿瘍と精巣上体炎のみ補足説明する1)

• 急性細菌性前立腺炎:下部尿路感染症および敗血症を起こす
• 慢性細菌性前立腺炎:同じ細菌による再燃性感染で3カ月以上症状が持続している
• 慢性前立腺炎/慢性骨盤疼痛症候群:尿路に起因菌が存在しない状態で発症
• 無症候性炎症性前立腺炎:前立腺液に白血球あるいは細菌を認めるが症状を伴わない

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