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解説 :大塚篤司 (近畿大学医学部皮膚科 主任教授)
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まるで人とおしゃべりするように、声だけでChatGPTと会話できる「音声モード」をご存知ですか? 手が離せずキーボード入力ができない状況でも、AIとリアルタイムの“音声対話”が可能になります。たとえば身支度で手が離せない朝、今日必要になりそうな情報や知識を急いで確認したり。ウォーキングしながらブレストをして、新たなアイデアを思いついたり。英会話の練習相手にももってこいです。ChatGPTのスムーズな対話ぶりには、きっと驚かされるはず。実演しながら動画で解説していますので、ぜひご覧ください。
【チャプター・概要】
00:18
私はこんなとき「音声モード」を使っています。
01:10
実演! ChatGPTとリアルタイムで音声対話
03:39
活用例①英会話の練習相手
04:42
活用例②ブレインストーミング
05:02
活用例③気分転換(好きなキャラ設定も可能)
※動画解説では「GPT-5.2」を用いています。バージョンアップや仕様変更などにより、動画の内容と異なる場合があります。
AI文字おこし
はい、みなさんこんにちは、近畿大学皮膚科の大塚です。今日はですね、「ChatGPTと対話をする」というものをしてみたいと思います。みなさん、音声での対話はどうでしょうか? 使われていますでしょうか? 僕はですね、普段というか毎日、生成AIを何らかの作業で使っているんですけれども、たとえば手が離せないときですね。主には大学病院で勤務するときに、朝行ってちょっと着替えとかネクタイを締めたりとか、いろいろする朝の時間があるんですけど、そのときに手が離せないので、その日にちょっと知りたいことだとか、覚えておきたいこととか、気になったことをChatGPTの音声モードをオンにして、会話しながら準備したりというようなこともしています。 そんな感じで、この音声モード、まだやったことない方はぜひ試してみてもらいたいんですけども、これは非常に簡単です。 これはChatGPTの画面ですが、見てもらうと、ここに「マイクマーク」がありますよね。これが「音声入力」です。これはいずれまた使い方をお話ししたいと思いますけれども(第2回 で解説済) 、そんなに難しいものではありません。 今回使うのは「音声モード 」ですね(マイクマークの右隣にある「音声を使用する」アイコンをクリック) 。これを一回やってみようと思います。これでChatGPTと会話ができます。 大塚 :こんにちは。ChatGPT :こんにちは! 今日はどのようなお手伝いをしましょうか?大塚 :薬疹について勉強しています。薬の副作用なんですけれども、そこの勉強するお手伝いをしてほしいです。ChatGPT :了解です。薬疹に関する副作用や関連情報について、必要なポイントを一緒に見ていきましょう。具体的にどんなトピックや質問がありますか?大塚 :患者さんが薬疹疑いでブツブツが出てきているんですけれども、どうやって検査して調べたらいいか教えてほしいです。ChatGPT :薬疹が疑われる場合、まずはどの薬が原因かを特定するために、服用している薬を一度見直すことが大切です。検査としては、皮膚科での診察が第一歩です。医師が皮膚の状態を直接確認し、必要に応じてパッチテストや血液検査などを行うことがあります。その上で、原因となり得る薬を中止し、症状が改善するかを確認する流れです。まずは皮膚科を受診してみることをおすすめします。大塚 :私は医者なので、検査については自分でオーダーしたいと思います。どういった血液検査をすればいいでしょうか? ChatGPT : 承知しました。それでは、医師としてオーダーする場合の血液検査についてお話ししますね。薬疹を疑う場合、一般的には以下のような検査を考慮します。1. 全血球計算(CBC) :好酸球増多など、炎症やアレルギー反応の有無を確認します。 2. 肝機能・腎機能検査 :ASTやALT、クレアチニンなどを測定し、薬剤による臓器障害がないかをチェックします。 3. 特異的IgE抗体検査 :特定の薬剤に対するアレルギー反応を確認するための検査です。4. Lymphocyte transformation test(LTT) :薬剤アレルギーを確認するために行うことがあります。 これらを組み合わせて、原因薬剤の特定や全身状態の把握を進めていくと良いと思います。 大塚 :どうもありがとう。ChatGPT :どういたしまして! また何かあればいつでも聞いてくださいね。 はい、こんな感じですね。手を離したまま音声入力でAIに質問して、回答を得ることができます。 これ、いろんな使い方があると思っているんですけども、今回は医学的なことをちょっと聞いてみたんですが、たとえば英会話の練習 、これなんかは非常に便利かなと思います。英会話をChatGPTで学ぶ場合、日本語も英語もしゃべれる英語の先生という、どちらもネイティブのように扱える先生になりますので、こちらが英語で話した時に英語で返してくれて、わからない時には細かいニュアンスを日本語で説明してくれたり、訂正してくれると、非常に便利。理想的な先生ですよね、どっちも完璧に話せて、しかも怒られない。ずっと話に付き合ってくれる、というふうなことができます。 他にも、ブレインストーミング の時にも私はよく使っていて、何か教えてほしいとか、そういうわけではなく、考えを整理したり、話し相手としていろいろとアイデアを出してもらったり、違った見方を教えてもらう。 あとは、気分転換 ですよね。キャラクター設定をする人もいます。好きなキャラクターをAIに演じさせて、そのキャラクターとしてしゃべらせるというふうなこともできると思います。 基本的な使い方になりますけれども、まだ音声での対話を使ったことがない方は、ぜひ試していただければと思います。
【今月のキーポイント 】 手が離せないときは「音声モード」でChatGPTと“会話”しよう …今回ご紹介したのは、音声入力ではなく「音声モード」です(両者の違いは後述)。「音声を使用する」ボタンを押すだけで、声でChatGPTと会話でき、手が離せずキーボード入力ができない状況でも、迅速に必要な情報を得られます。リアルタイムの対話ができるため、特に「 思考の整理」や「ブレインストーミング」に有効です。日本語にも英語にも堪能ですから、英会話の練習相手としても理想的。好きなキャラクターを演じさせたりして、気分転換にもなるでしょう。他にも活用方法は無限にありそうです。まずは気軽に、ChatGPTとおしゃべりしてみてください。
【 今回用いた生成AI 】
◉ ChatGPT …本連載第2回 では「音声入力」を解説しました。音声入力は、単に自分の声がテキストに自動変換される機能で、ChatGPTの回答は文字で返ってきます。会話のテンポは、普通のチャットと同じです。一方、今回ご紹介した「音声モード」による対話では、声で話し、声で返事があります。そのため、入力する手間だけでなく、読む手間も省け、ほぼ思考と同じスピードでの会話が可能になるのです。
◉ Whisper …OpenAI社による音声認識AI。高精度な文字おこしが可能です。上記の「AI文字おこし」にも活用しました(ほぼ句読点を追加しただけで、この完成度)。今回利用したのは 、AIモデル共有プラットフォーム「Hugging Face」で公開されているデモ で、ファイルをドロップするだけで出力されます(※2026年4月7日現在は一時サービス停止中です)。他にも「Whisper Web UI 」など、多くの無料でも使えるウェブサービスがあります(ただし、サービスによっては入力データが保存・利用されるおそれがあり、個人情報や機密情報に配慮のうえご活用ください)。
(次回へつづく )
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AIを最強の相棒に、最高の論文を書こう [立ち読み ]好評の『医師による医師のためのChatGPT入門』シリーズ 最新刊。本書では、医師をはじめ医療者の多くが頭を悩ませる「論文執筆」に真正面から向き合う。AIを頼れる相棒に、アイデア出しから構成、下書き、ブラッシュアップ、文献管理、投稿までをステップ別に解説。AI伝道師の皮膚科医・おーつか先生から迷える若き医師・花咲アイさんへのレクチャー形式で、楽しく実践的に学べる一冊。世界に発信できる論文力を養おう。
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おおつか あつし (近畿大学医学部皮膚科学教室 主任教授)皮膚科専門医、アレルギー専門医。2003年に信州大学医学部卒業。チューリッヒ大学病院皮膚科客員研究員、京都大学医学部特定准教授を経て2021年4月より現職。専門はアトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患と、皮膚悪性腫瘍(主にがん免疫療法)。著書に『まるごとアトピー 』『皮膚科手技大全[Web動画付] 』ほか多数。加えて、『医師による医師のためのChatGPT入門 』が大ベストセラーとなりシリーズ化。『医師による医師のためのChatGPT入門2 』『臨床研究を変える究極のプロンプト500選 』『おーつか先生&看護師のかげさんの ChatGPT入門 』『あっという間のAIスライド作成術 』を次々上梓。熱狂的なB'zファン。