執筆:綿貫 聡(医療社団法人 おうちの診療所)
前回,全身性の瘙痒感と嘔吐のため救急外来を受診した患者(50代,男性)を,当直の5年目総合診療専攻医Aは,「食物アレルギーによるアナフィラキシー」と診断し,経過観察のため入院としたが,その後,患者は両下肢の疼痛を訴えた。緊急を要する症状はないと確認のうえ,混雑する救急外来での対応後に病棟に駆けつけ,就寝中の他の患者にも配慮しながら暗い病室で診察を行い,「筋けいれん」を疑ったが…。
■Case(続き)
患者(50代,男性,両下肢の疼痛)は,アセトアミノフェンおよび芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)の投薬後も症状改善が得られない状態が続いた。