六君子湯(りっくんしとう;ツムラNo.43)は、生体エネルギーである気(き)が量的に不足した気虚(ききょ)に対する基本方剤である四君子湯〔人参(にんじん)、白朮(びゃくじゅつ)、茯苓(ぶくりょう)、甘草(かんぞう)、生姜(しょうきょう)、大棗(たいそう)〕に加え、上腹部の水毒(すいどく)を改善し、消化吸収能を高める作用のある半夏(はんげ)と陳皮(ちんぴ)で構成されます。合計8つの生薬から構成されますが、“六”君子湯と呼ばれる理由は、構成生薬のうち、生姜と大棗は料理の出汁のようなもので、調整薬とみなされ、カウントしないことが理由です(図)。