初期研修医は日々、臨床の最前線で1人の医師として診療を担いつつ、成長していきます。しかし、どれほど優秀であっても、さまざまな疾患・背景を抱えた患者があふれる外来では、常に誤診や見落としのリスクに晒されています。だからこそ、必要なのは何か起こってしまったときに彼らを責めるのではなく、組織として守り、育てていく体制ではないでしょうか。本対談では、研修医教育に長年携わってきた2人の医師が、救急現場での指導の工夫や、患者との関わり方、病院組織が果たすべき責任について語り合います。「怖い目に遭う環境」を安全に提供しつつ、若手医師が安心して学び、成長できる文化をどう築くか――。その答えを探っていきます。(全3回・毎週木曜更新)
福岡 敏雄
倉敷中央病院 副院長/総合診療科 主任部長
横江 正道
日本赤十字社 医療事業推進本部 医療の質・研修部 次長